【看護部】スキンテアの原因から予防方法、治療法について

こんにちは。看護師の石田大石です。今回は共同でブログ第1弾です。

9月に入りこれから冬にかけてはお肌の大敵である乾燥の季節となります🍂今回、私たちのクリニックでも起こる皮膚トラブルの1つ「スキンテア」についてお伝えしていこうと思います。予防により回避することができますので是非参考にして頂けたらと思います。

1. はじめに

スキンテアという言葉を聞いたことがありますか?突然皮膚が裂けてしまう、一見すると怖い現象ですが、この記事ではスキンテアの原因から予防方法、治療法までをわかりやすく解説していきます。

2. スキンテアの原因

スキンテアは、主に以下の原因によって発生します。

2.1. 加齢による皮膚の変化:

人の皮膚は年齢とともにその構造や機能が変わります。特に高齢になると、皮膚の水分量が減少し、細胞の再生速度も遅くなります。これにより、皮膚は薄く弾力を失い傷つきやすくなります。

2.2. 摩擦やシャワーの際の皮膚の引っ張り:

日常生活の中で、例えば服を着る時やシャワーを浴びる時に皮膚に無意識のうちに力がかかることがあります。これが繰り返されると、特に皮膚が薄い部分は裂けやすくなります。

2.3. 皮膚の乾燥:

冬の寒さや室内の暖房、夏のエアコンなどが原因で皮膚が乾燥することが多いです。乾燥すると皮膚が弾力を失い、細かいひび割れが生じ、それが大きな裂傷に繋がることもあります。

2.4. 既存の皮膚の疾患や薬の影響:

ある種の皮膚疾患や、一部の薬の副作用によって、皮膚が薄くなったり、弱くなったりすることがあります。これにより、通常よりも少ない刺激でスキンテアが起こりやすくなる場合があります。

3. スキンテアの種類

スキンテアには大きく分けて、以下のような種類があります。

3.1. 皮膚を正常な位置に戻すことができるもの                                                

3.2. 皮膚を正常な位置に戻すことができないもの

3.3. 皮膚が完全に欠損しているもの

一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会:日本語版STARスキンテア類システム,2013

4. スキンテアの予防方法

皮膚が裂けるのは痛いだけでなく感染のリスクもあります。予防方法を知ってしっかりとケアをしましょう。

4.1. 適切な保湿:

皮膚の乾燥を防ぐためには日常的な保湿が非常に重要です。特に、シャワーや入浴後には保湿クリームやローションをしっかりと塗布し、皮膚の水分バランスを保つことが大切です。

4.2. 衣類の選び方:

皮膚に摩擦を起こさないよう、柔らかくて伸縮性のある衣類を選ぶと良いでしょう。特に、シームレスなデザインや綿100%のものは皮膚に優しいのでおすすめです。

4.3. 皮膚保護アイテム

市販されている皮膚保護テープやシール、特定のエリアを保護するためのパッド。またアームカバーやレッグウォーマーなどは、摩擦や圧力から皮膚を守るのに役立ちます。

4.4. 水分摂取:

体の水分は皮膚の健康にも影響します。日常的に十分な水分を摂ることで、皮膚の水分バランスを保ち、乾燥から守ることができます。

5. スキンテアの治療

もしスキンテアが発生してしまった場合、以下の方法で適切にケアしましょう。

5.1. 傷口を清潔に保つことで感染を防ぎます。

5.2. ドレッシング(包帯やガーゼ)を適切に行い、傷口を守ります。

5.3. 皮膚再生を促進するクリームやオイルも効果的です。

5.4. 状態が良くならない場合は、医師や専門家に相談することをおすすめします。

6. まとめ

スキンテアは、日常生活の中で突然発生することがありますが、予防方法や適切なケアによって、そのリスクを減少させることができます。皮膚の健康を維持するためにも、日々のケアを怠らないよう心がけましょう。予防に関しては市販の保湿クリームで対応可能ですが、たくさんの種類があるので迷われるようであればご相談ください☺

また、できてしまった場合には絆創膏などを貼る前に、まずは訪問看護師やクリニックへご連絡ください。