【事務部】退院前カンファレンスで当院が訪問診療として大切にしていること

事務部の畑です。

地域の病院へ入院されている患者様が退院される際に、在宅での生活に向けての準備を進める過程の一つとして「退院前カンファレンス」という会議があります。

今回は退院前カンファレンスについて、当院で大切にしていることについてお伝え出来ればと思います。

▶退院前カンファレンスとは

病院の連携室の看護師、相談員が中心となり、ご本人様、ご家族様またはご本人と関係の近い方と共に医療(訪問診療の医師・看護師・相談員と訪問看護師)と介護(ケアマネジャー、訪問介護、通所介護、福祉用具の専門家)がご入院中の患者様の退院後の在宅生活について、情報共有し、話し合いをする会議になります。

➊入院中の主治医より、病状について説明を受けます。在宅で必要な処置、在宅酸素などの医療機器や材料についての情報も共有いたします。

➋歩行や排泄、入浴など、日常生活動作ADLと呼ばれます)について、病棟の看護師、リハビリ担当スタッフより情報共有頂き、在宅でご家族の介護(おむつ交換、吸引など)が必要な場合、病棟で指導を受けておられるかを伺います

❸ケアマネジャーより、在宅で必要となるサービスを盛り込めるようケアプラン作成に向けて、聞き取りを行います。訪問看護からは必要な処置の回数等、情報収集されます。

➍退院前カンファレンスの後に、改めて関係各所との情報共有と、医療の視点での在宅サービスの提案などを行います。

▶当院として大切にしていること

可能な限り、医師、看護師、相談員が出席するようにしています。

あかり在宅クリニック内でのオンラインでの退院前カンファレンスの様子(医師・関口看護師・宮田相談員)

➊顔の見える関係作り

患者様、ご家族様にとって24時間病院スタッフの見守り、いつでもナースコールがある入院生活からご自宅へ戻るとなると、不安をたくさん抱えておられるかと思います。

退院前に対面、もしくはオンラインにて顔が見える関係の最初の一歩を構築し「安心してご自宅へ戻っていただける様」コミュニケーションを図れるよう努力し、ご本人様、ご家族様がご自宅で望まれる生活について伺います。

➋本人・家族の想いの共有

その中で例えば、ご自宅で体調が急変された場合、入院治療を望まれるか、それともご自宅で可能な限りの支援を望まれるのか、お口からお食事が取れなくなった時どうされたいか等、ご本人様、ご家族様の想い、ご意向を確認し、当院で支援できることを時間の許す限りご説明いたします。

▶患者様が住み慣れたご自宅で、私たちができること

退院前カンファレンスは、患者様、ご家族様と良好な関係を築くために、とても大切な会議です。

病院とは異なり、在宅でできる治療や処置は限られており、侵襲性の高い治療ではありません。

だからこそ、私たちが病院からの申し送りや方針を理解した上で、当院が訪問診療としてできることをご本人様、ご家族様へご理解頂くことが大切と考えています。

ご自宅では、お体の負担なく、苦痛を出来る限り軽減し、ケアマネジャー、訪問看護、薬局など各サービス関係事業所との情報共有による連携を行いながら、ご家族と貴重なお時間を過ごせる様、支援して参ります。

▶ご自宅での生活は難しくなってきた場合には

しかしながら、ご病状が進み、独居でご自宅での生活が難しくなったり、ご家族様に介護の負担がある場合、当院ではご退院された病院や、緩和ケア病棟、地域包括ケア病棟のある病院へのご入院調整、ケアマネジャーを通じてショートステイをお勧めすることがあります。

その場合の調整については、主として相談員の仕事なのですが、、

また別の記事でお伝えいたします(^^)