【看護部】~冬の血圧について~
こんにちは、看護部の宇佐美です。
今年も瞬く間に過ぎていき、あっという間に最後の月になりました。

そして私も優しい皆様に支えられながらあかり在宅クリニックに来て気が付いたら1年が経過しておりました…本当に早いです。
さて、寒い冬の到来ということで、冬になると血圧がいつもより高い?という方も多いのではないでしょうか。「冬は血圧が上がりやすい」ということを耳にしたことがある方も多いと思います。今回は血圧について書いてみたいと思います。
冬に血圧が高くなりやすい!その理由として、
【気温が下がる】
- 気温が下がることにより血管が収縮する。

ホースで水やりを行う時をイメージしていただけるとわかりやすいかと思います。水やりの際にホースの先をつまんで狭くすると水の勢いが増します。このホースと同じように血管が狭くなることで流れている血液の勢いが増す=血圧が上がりやすくなります。
- 気温が下がることにより体温を維持しようと交感神経が活発となり血圧が上がりやすくなる。
交感神経とは自律神経の1つで身体が活動モードとなっている状態です。自動車で例えるとアクセルを踏んでいる状態です。反対に副交感神経は休息モードとなり、自動車で例えるとブレーキを踏んでいる状態となります。冬場は寒冷刺激から身体を守るために自然と活動モードとなり、血圧が上がりやすくなります。
【生活習慣】
- 寒くなることで外出などの機会が減り運動量が減ってくる。
「足は第2の心臓」と耳にしたことはあるでしょうか?その名の通り、ふくらはぎの筋肉が心臓へ血液を戻す大きな役割を果たしています。運動の機会が減ることで全身の血流が悪くなってしまう、また、その代償として心臓が「もっと力をいれて血液を全身に!」と送り出そうと頑張ることで血圧が上がりやすくなります。

食生活
夏は暑くあっさりとしたものなどを食べたりしますが、冬は暖かいものが美味しいと思います。代表的なものとして鍋物といった塩分が多いものなど食べる機会が増えてきているのではないでしょうか(私も鍋大好きです)。また、忘年会や新年会シーズンで飲酒量が普段より多くなることも考えられます。塩分摂取が多くなると、身体の中に必要以上に水分を貯め込み、浮腫みや血液量の増加に繋がります。血液の量が増えることにより血圧も上がりやすくなります。
これら様々な理由から冬には血圧が高くなりやすい傾向となっています。血圧が高い状態が続くと、脳卒中や心筋梗塞といった重大な疾患に繋がってしまう恐れがあり、日々意識してできることから行っていくことが大切です。今からでも始められる対策を上げていきたいと思います。
【温度の管理】
・寒冷刺激を抑えるため暖房など適切に使用しましょう。特に寝起きを行う寝室や脱衣所などは寒さを感じやすい場所は18~20度と過ごしやすい温度にすると良いです。
・入浴時は温度の高いお湯より、少しぬるめ(38~40度)でゆっくり身体をあたためましょう。また、いきなりお湯に入らずシャワーで身体をあたためたり、湯舟から出る際も勢いよく立たずにゆっくり立ち上がりましょう。
・起床時はすぐに布団から出ず、布団の中で軽くストレッチをして慣らしてから起きるだけでも急激な血圧上昇の予防に繋がります。
これらの注意点として、暖房などであたためることにより脱水や乾燥を招く恐れがありますので、白湯やお茶などあたたかい飲み物をこまめに摂取するとなお良いと思います!



【生活習慣】
・運動する場合はできるだけ日中の気温が上がっている間に、屋内でもストレッチなど適度な運動を心がけましょう。
・鍋物でもスープは飲み干さないようにして、野菜類もよく食べるようにしましょう。
・睡眠不足やストレスは交感神経を刺激してしまう原因となります。入浴で身体をあたためる、夜はしっかりと身体を休めましょう。
いかがでしたでしょうか?「どれも知っているよ!!」ということも多いかと思いますが、改めて意識をすることで大切な身体を守ることに繋がります。
血圧以外にも、冬はまさに猛威をふるっているインフルエンザやノロウイルスなど流行るものが多いです。皆さまあたたかくして体調には充分に気を付けてお過ごし下さいね。
